~がけ地等・土砂災害特別警戒区域内にある宅地の評価について~

税理士法人BLUEのホームページにご訪問くださいましてありがとうございます。

税理士・不動産鑑定士の説田です。

今週の始まりは雨模様。関東甲信は昨日から梅雨入りだそうです。季節の変わり目です、是非ご自

愛ください。

今週はこれからの時期、多発が予測される自然災害と密接した事項、「がけ地等を有する宅

地の評価」と「土砂災害特別警戒区域内にある宅地の評価」について触れてみたいと思

います。

【がけ地等を有する宅地の評価】

がけ地等で通常の用途に供することができないと認められる部分を有する宅地(次項の

定めにより評価するものを除く。)の価額は、その宅地のうちに存するがけ地等ががけ地

等でないとした場合の価額に、その宅地の総地積に対するがけ地部分等通常の用途に供

することができないと認められる部分の地積の割合に応じて付表8「がけ地補正率表」に

定める補正率を乗じて計算した価額によって評価する。

(付表8「がけ地補正率表」)

地域の地勢により様々ですが、分譲された団地の周辺部等にも“がけ地”は存します。例えば、地主さんがデベロッパーに土地を分譲した際、利用価値が低いため残地となった部分の“がけ地”等です。昨今ではそれを造成して平坦地にすることも減って来ており、実際には単体では殆ど市場性を有しませんが、平坦地を支える土留めとしての役割として必要な土地となります。

【土砂災害特別警戒区域内にある宅地の評価】

土砂災害特別警戒区域内(土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関

する法律(平成12年法律第57号)第9条((土砂災害特別警戒区域))第1項に規定す

る土砂災害特別警戒区域の区域内をいう。以下同じ。)となる部分を有する宅地の価額

は、その宅地のうちの土砂災害特別警戒区域内となる部分が土砂災害特別警戒区域内

となる部分でないものとした場合の価額に、その宅地の総地積に対する土砂災害特別

警戒区域内となる部分の地積の割合に応じて付表9「特別警戒区域補正率表」に定める補正率を乗じて計算した価額によって評価する。

(平30課評2-49外追加)

(付表9「特別警戒区域補正率表」)

土砂災害警戒区域(通称:イエローゾーン)・土砂災害特別警戒区域(通称:レッドゾーン)とは下記の図に記載されているイメージです。

※下図は東京都建設局HPより抜粋

所謂「レッドゾーン」が対象となりますが、亜熱帯化しつつある日本でも被害が多発しております。相応に土留め工事を施せばある程度危険は回避出来るのでしょうが、想定外の雨では万全ではなく、土地の価値を下げる要因となっております。

「備えあれば憂いなし」と言う概念をも自然災害は容赦しません。土地の履歴をしっかりと調査して、安全な地域に住まいを求めることが良いかと感じております。

次週も宜しくお願いします。

「~がけ地等・土砂災害特別警戒区域内にある宅地の評価について~」へのコメント

コメントはありません

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です