~納税義務の範囲・「住所」の意義・国外勤務者等の住所の判定・日本国籍と外国国籍とを併有する者がいる場合について~

税理士・不動産鑑定士の説田です。

今週も税理士法人BLUEのホームページにご訪問くださいましてありがとうございます。

確定申告期真っ盛り、頑張って参ります。

今週は、「納税義務の範囲・住所の意義・国外勤務者等の住所の判定・日本国籍と外国国籍とを併有する者がいる場合」について学んで参ります。

(納税義務の範囲) 1の3・1の4共-3

法第1条の3第1項各号又は第1条の4第1項各号に掲げる者の相続税又は贈与税の納税義務の範囲は、それぞれ次のとおりであるから留意する。

(平15課資2-1、平25課資2-10、平27課資2-9、平29課資2-14、平30課資2-9、令元課資2-10改正)

(1)無制限納税義務者

【法第1条の3第1項第1号又は第1条の4第1項第1号に掲げる個人(以下「居住無制限納税義務者」という。)又は第1条の3第1項第2号又は第1条の4第1項第2号に掲げる個人(以下「非居住無制限納税義務者」という。)をいう。以下同じ。】 

相続若しくは遺贈又は贈与により取得した財産の所在地がどこにあるかにかかわらず当該取得財産の全部に対して相続税又は贈与税の納税義務を負う。

(2)制限納税義務者

【法第1条の3第1項第3号又は第1条の4第1項第3号に掲げる個人(以下「居住制限納税義務者」という。)又は第1条の3第1項第4号又は第1条の4第1項第4号に掲げる個人(以下「非居住制限納税義務者」という。)をいう。以下同じ。】 

相続若しくは遺贈又は贈与により取得した財産のうち法施行地にあるものに対してだけ相続税又は贈与税の納税義務を負う。

(3)特定納税義務者(法第1条の3第1項第5号に掲げる個人をいう。以下同じ。) 被相続人が法第21条の9第5項に規定する特定贈与者(以下「特定贈与者」という。)であるときの当該被相続人からの贈与により取得した財産で同条第3項の規定(以下「相続時精算課税」という。)の適用を受けるものに対して相続税の納税義務を負う。

(注)平成29年4月1日から令和4年3月31日までの間に非居住外国人(平成29年4月1日から相続若しくは遺贈又は贈与の時まで引き続き法施行地に住所を有しない個人であって日本国籍を有しないものをいう。以下1の3・1の4共―3において同じ。)から相続若しくは遺贈又は贈与により財産を取得した時において法施行地に住所を有しない者であり、かつ、日本国籍を有しない個人については、所得税法等の一部を改正する等の法律(平成29年法律第4号)附則第31条第2項の規定により非居住制限納税義務者に当たることに留意する。

 なお、贈与税の非居住無制限納税義務者(日本国籍を有しない個人に限る。)に該当する者であっても、平成30年4月1日から平成31年3月31日までの間に非居住外国人から贈与により財産を取得した場合には、所得税法等の一部を改正する法律(平成30年法律第7号)附則第43条第2項の規定により非居住制限納税義務者に当たることに留意する。

(「住所」の意義) 1の3・1の4共-5

法に規定する「住所」とは、各人の生活の本拠をいうのであるが、その生活の本拠であるかどうかは、客観的事実によって判定するものとする。この場合において、同一人について同時に法施行地に2箇所以上の住所はないものとする。

(平15課資2-1改正)

(国外勤務者等の住所の判定) 1の3・1の4共-6

日本の国籍を有している者又は出入国管理及び難民認定法(昭和26年政令第319号)別表第二に掲げる永住者については、その者が相続若しくは遺贈又は贈与により財産を取得した時において法施行地を離れている場合であっても、その者が次に掲げる者に該当する場合(1の3・1の4共-5によりその者の住所が明らかに法施行地外にあると認められる場合を除く。)は、その者の住所は、法施行地にあるものとして取り扱うものとする。

(昭57直資2-177追加、平2直資2-136、平15課資2-1改正)

(1) 学術、技芸の習得のため留学している者で法施行地にいる者の扶養親族となっている者

(2) 国外において勤務その他の人的役務の提供をする者で国外における当該人的役務の提供が短期間(おおむね1年以内である場合をいうものとする。)であると見込まれる者(その者の配偶者その他生計を一にする親族でその者と同居している者を含む。)

(注)その者が相続若しくは遺贈又は贈与により財産を取得した時において法施行地を離れている場合であっても、国外出張、国外興行等により一時的に法施行地を離れているにすぎない者については、その者の住所は法施行地にあることとなるのであるから留意する。

(日本国籍と外国国籍とを併有する者がいる場合) 1の3・1の4共-7

法第1条の3第1項第2号イ又は第1条の4第1項第2号イに規定する「日本国籍を有する個人」には、日本国籍と外国国籍とを併有する重国籍者も含まれるのであるから留意する。(平15課資2-1追加、平25課資2-10、平27課資2-9改正)

相談をされる方でも海外に住所・居所を有する方が散見されます。しっかりと範囲を見極めないと行けません。次週もよろしくお願いします。

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