~区分地上権の評価・区分地上権に準ずる地役権の評価~

税理士・不動産鑑定士の説田です。

税理士法人BLUEのホームページにご訪問くださいましてありがとうございます。

今月二度目の3連休も台風に見舞われました。自分は近場で過ごしていましたので特段問題はありませんでしたが、被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。

今回は地域によっては実務的にはあまり登場してきませんが、「区分地上権の評価・区分

地上権に準ずる地役権の評価」について簡単に触れてみたいと思います。

(区分地上権の評価)

区分地上権の価額は、その区分地上権の目的となっている宅地の自用地としての価額に、

その区分地上権の設定契約の内容に応じた土地利用制限率を基とした割合(以下「区分地

上権の割合」という。)を乗じて計算した金額によって評価する。

この場合において、地下鉄等のずい道の所有を目的として設定した区分地上権を評価するときにおける区分地上権の割合は、100分の30とすることができるものとする。

(平3課評2-4外追加、平6課評2-2外・平12課評2-4外改正)

(注)

1 「土地利用制限率」とは、公共用地の取得に伴う損失補償基準細則(昭和38年3月7日用地対策連絡協議会理事会決定)別記2≪土地利用制限率算定要領≫に定める土地利用制限率をいう。以下同じ。

2 区分地上権が1画地の宅地の一部分に設定されているときは、「その区分地上権の目的となっている宅地の自用地としての価額」は、1画地の宅地の自用地としての価額のうち、その区分地上権が設定されている部分の地積に対応する価額となることに留意する。

(区分地上権に準ずる地役権の評価)

区分地上権に準ずる地役権の価額は、その区分地上権に準ずる地役権の目的となっている承役地である宅地の自用地としての価額に、その区分地上権に準ずる地役権の設定契約の内容に応じた土地利用制限率を基とした割合(以下「区分地上権に準ずる地役権の割合」という。)を乗じて計算した金額によって評価する。

この場合において、区分地上権に準ずる地役権の割合は、次に掲げるその承役地に係る制限の内容の区分に従い、それぞれ次に掲げる割合とすることができるものとする。(平3課評2-4外追加、平6課評2-2外・平12課評2-4外改正)

(1) 家屋の建築が全くできない場合 100分の50又はその区分地上権に準ずる地役権が借地権であるとした場合にその承役地に適用される借地権割合のいずれか高い割合

(2) 家屋の構造、用途等に制限を受ける場合 100分の30

これらは、地下鉄等のない地方においては導水事業(治水、利水、水質浄化、環境保全などを目的に、2以上の河川やダム、貯水池、湖沼を開水路や管渠などで人為的に接続して、流水を導き引き込むための多目的事業)等の際には必要とする評価の手法です。

実際には地下に埋設されているので、依頼者からのヒアリング、施工事業者(国土交通省の出先機関)、不動産登記等をチェックする必要があります。

次週も宜しくお願いします。

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